国産クルマエビ無償提供について、中京テレビで放送されました。

コロナ禍で給食の“残飯”が増加 「黙食」が原因か “国産クルマエビ”で生徒たちを元気づけるプロジェクトとは-

 コロナ禍で黙食が続く学校給食。無言の中で思うように食が進まない生徒が増えていて、残飯が多くなっているといいます。 少しでも楽しく給食を食べてもらいたいと、愛知県愛西市は国産クルマエビを振る舞うことに。きっかけは、「日本海老協会」と農林水産省が連携して行った無償プロジェクトでした。 

愛知県愛西市の佐屋中学校の昼食時。教室内に響くのは箸と食器が当たる音だけで、生徒たちは向かい合って食事をすることも、会話をすることもありません。新型コロナ感染対策のため、我慢の給食は、もう1年以上続いています。

 学校によると、過去には、泣き出してしまう子や、もどしてしまう子も。さらには、無言の中で思うように食が進まない生徒も増えてきていて、食欲減退による残飯が増えているといいます。 

「やっぱり、みんなと楽しくしゃべりながら給食を食べたいなっていうのはあって。まだ、味気ないなというか」(中学3年生) 

愛西市学校給食センターが今年5月に市内の小中学校にアンケート調査をしたところ、9割の子どもが、以前より給食が「楽しくない」、「あまり楽しくない」と回答。 

それに伴い、残飯が増えた学校も少なくないといいます。 

2年前と比較すると、残飯が1日あたり約20キロ多く返ってきているという現状。 

愛西市学校給食センターでは、担当している9つの小中学校から出る残飯が、コロナ以前と比べ1日当たり、お茶碗133杯分も増えたというのです。 

「やっぱり作る側としては、非常に残念ですね。子どもたちが楽しく食べられていないのが心配」(愛西市学校給食センター 小島邦孝 所長) 

そんな中、この日の給食には普段、献立になかなか加わることのない食材が出されました。 

それは、一流料亭などに卸される国産クルマエビのから揚げ。愛西市の小中学校では、1人2尾も振る舞われました。しかも、すべて無償提供です。実は、全国の水産会社からなる「日本海老協会」が農林水産省と連携し、1億円分の国産クルマエビを給食に届けようという「国産クルマエビ無償プロジェクト」だったんです。 

これを知った愛西市が手をあげたことで実現しました。 

クルマエビはエビの王様と呼ばれるほどの逸品。しかし、コロナの影響で、飲食店との取引量が激減したため、行き場のなくなったクルマエビを毎味水産が買い取り、子どもたちの給食に無償提供したのです。 

「北海道から沖縄まで、200校くらい、納品させていただいています。今後の未来を担う子どもたちに、おいしいエビを食べてもらいたいのが一番です」(日本海老協会 藤井稚代さん) 

それを受けて、愛西市の中学校では、国産クルマエビに関する校内放送で食育を実施。 

「食材に対しての感謝とかが自分の中に伝わった」 「おいしいものが出てくるのは本当にうれしいし、私たちのことを気にかけてくれるのは本当にありがたいことだと思います」(中学3年生) 

「国産クルマエビ無償プロジェクト」でおいしい献立が出されたことや校内放送は、給食の雰囲気を変える手助けにもなっています。 

 

 

 

https://www.ctv.co.jp/news/articles/ojtlr7dqv9o8askd.html

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